くみこ院長ブログ情報

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旅のお供は?

2010年03月2日

こちらに来て4日目ですが、市内観光する暇もなく(学会後少ししましたが昼間は時間がない!)、あと5時間で空港に行かなければなりません。
ところで、
みなさんは、医者の薬袋の中を覗いてみたいと思いませんか?

 よく、”先生は何を飲んでいるのですか?”と聞かれるのですが、前回に書いたとおり、むくみが予想されるとき、アルコールを飲むときは、”五苓散”を飲みます。これは、急激なむくみにはよく効きます。吐き下しのときは、西洋薬では効くものがなく、とにかく菌が体から出て行くのを待つばかりです。でも、あまり頻繁に嘔吐下痢を繰り返すと、からだの必要な電解質も失われ、消耗します。そのときに、五苓散を飲むと、うそのように嘔吐が止まり、体は回復に向かいます。
 あと、じんましんが長引くと嫌なので、じんましんが出たら抗アレルギー薬を飲んでしまいます。エバスチン、アレロック、クラリチン、ザジテンをその時の気分で。
 頭痛も長引くと厄介なので、”半夏百ジュツ天麻湯”を早めに飲み、だいたいは大丈夫なのですが、お守りで”ロキソニン(鎮痛薬)”も持っています。
 他は、虫さされ、湿疹に”ロコイド軟膏”、海外では乾燥による事が多いので”当帰飲子”も。にきびが出来た時用に”ナジロキサンローション”と便秘解消。
 時差で眠れない時用に”ハルシオン”、けがをした時用に、イソジン、アルコール綿、傷をひっつける”ステリテープ”と市販の防水パッド。
 あと、忘れてはいけないのが”葛根湯”。旅の時は体調をくずしやすいので、かならず持っていきます。そうそう、最近はあまり使わないのですが、便秘薬を症状に合わせて、軽いときは”加味しょうよう散”、もうちょっと頑固なときは”大黄甘草湯””桃核じょうき湯”ですね。
 旅先で病気になるということほど、心細いことはないので、万全の用意で行きますが、うまく過ごすコツは、やはり症状の軽いうちに、西洋、漢方にこだわらず早く治してしまう事です。以前ラスベガス(砂漠にあります)の学会で出た乾燥性湿疹をそのままにしておいたら、日本でもずっっと長引いてしまったという苦い経験があります。なんでも早めの対処が大切です。

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