くみこ院長ブログ情報

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アトピー性皮膚炎後の色素沈着〜ダーティネック

2016年09月8日

一昔前は難病と言われていたアトピー性皮膚炎。最近は、ステロイド含有軟膏の適切な使い方の徹底、プロトピック軟膏などの登場により、治癒・寛解も夢ではなくなるようになりました。診療中に患者さんに私の首や肘をよくお見せするのですが、私もアトピー性皮膚炎患者です。

 しかし、長年の炎症の跡は残酷にも残ります。紫外線に当たらないようにして、再度掻かなければ自然に治りそうなものですが、何度も炎症・治癒を繰り返して来たお肌は生まれたてのつるっとした美肌にもどりません。

なんと、このお肌のを“ダーティネック”と呼びます。でも、“汚い首”ではなく、”Darty neck = さざ波様首“ですのでご安心を。

 当院にも、

“かゆみはないのですが、首の黒いのが気になって。。。なんとかしてください。”

と来院される女性が多数おられます。その度に、私の首をみせて、

“日に当たらないようにして、保湿をしてください。”

とお話しして、尿素クリームや保湿成分が入ったクリームを塗布していただくのみです。

 以前、皮膚科学会でも発表したのですが、ルミナス社のフォトフェイシャル機M22で私を含め、患者さんトライしてみました。結果は、ほとんどの方は改善したのですが、光治療なので、威力がいまいちなのです。

 今回は、CUTERA社のジェネシスという機械でトライアルを施行中です。

ロングパルスYAGレーザーの中空照射なので、痛みもなく、ドライヤーの熱風をかけられているような暖かいレーザー治療です。かゆみの神経は低出力レーザーにより神経の発火がおさえられて止まるという報告もありますし、効果が期待されます。今後、また結果をご報告させていただきます。

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